秘境にたたずむおすすめの隠れ宿、徳島県三好市の「祖谷美人」

日本三大秘境の1つに数えられる徳島県三好市の祖谷地方。

雄大なV字谷である祖谷渓谷の一角にある隠れ宿が三好市西祖谷山村善徳の「渓谷の隠れ宿祖谷美人」です。

部屋数は9室しかないこじんまりした和風旅館で、都会の喧騒を離れてのんびりとくつろぐのにはぴったり。近くには祖谷のかずら橋、大歩危峡観光遊覧船など観光施設もたくさんあります。

緑豊かな大自然と清流に囲まれた三好市祖谷地方

祖谷美人がある三好市は徳島県の西端、高知、愛媛、香川3県との県境部に位置しています。

人口は約26,000人。四国山地に囲まれた典型的な山間地で、市の中央を四国一の大河吉野川が流れています。このうち、祖谷地方は吉野川の支流・祖谷川流域の地域で、三好市の中でも特に山が深い場所です。

周囲には2,000メートル近い山々が連なっています。人口減少と高齢化が進む過疎地域ですが、2004年の映画「村の写真集」、2013年の「祖谷物語おくのひと」の舞台になりました。

特産品は祖谷そばとアユ。平家の落人が源氏の追っ手を逃れて住みついた場所として知られ、日本三大秘境の1つになっています。

有名な観光地は祖谷のかずら橋、大歩危峡、小歩危峡、祖谷渓、奥祖谷かずら橋、奥祖谷観光周遊モノレールなど。道路は整備され、かつての秘境の面影は少なくなりました。ただ、路線バスは通っていますが、便数が少なく、マイカーかレンタカーでの移動が中心になります。緑豊かな自然と美しい清流が自慢の田舎街です。

各部屋の露天風呂、アユと祖谷そばも人気

祖谷美人は徳島自動車道の井川池田インターチェンジから車で約40分。三好市中心部を経由して祖谷渓へ入り、かずら橋へ向かう途中にあります。

部屋は本館内8室と離れの合計9室。1014畳の和室があり、ゆったりとくつろげるのが特徴。和室2間続きの部屋も用意され、56人で宿泊しても十分な広さがあります。

どの部屋からも絶景といわれる祖谷渓を眺めながら、湯船に入れるのがうれしいところ。渓谷は夜間ライトアップされますから、昼間と違う幻想的な光景を湯船から観賞できます。

お湯は祖谷温泉のもので、泉質は単純硫黄冷鉱泉。神経痛や関節痛に効能があるといわれています。

食事処は全室個室で、昔ながらの囲炉裏と掘りごたつが用意され、そこで祖谷名物のそばや新鮮な四国の海、山の幸を味わえます。祖谷川で採れたアユやアメゴ、徳島名物の阿波牛のステーキが絶品。

昭和の雰囲気を楽しみながら、1日を過ごせるのがおすすめポイントです。

スリル満点のかずら橋や大歩危峡遊覧船が近くに

周囲には車で1015分走れば、たくさんの観光地があります。その代表といえるのが祖谷のかずら橋。シラクチカズラという植物で架けた吊り橋で、人が渡るとゆらゆら揺れてスリル満点。祖谷川の水面まで14メートルあり、高いところが苦手な人にはちょっとした難所かもしれません。平家の落人が追っ手から逃れるとき、いつでも切り落とせるように植物で架けたという伝承がありますが、今は中にワイヤーが入っているので、落ちることはありません。

大歩危峡と小歩危峡は吉野川の周囲に切り立った断崖が続く景勝地です。遊覧船でのんびりと川下りしながら、奇岩の数々を眺めることができます。その周囲には岩石や鉱物を展示した博物館、水木しげるさんの「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する妖怪「こなきじじい」の碑があります。こなきじじいはこの辺りの伝説から生まれた妖怪で、地域の人たちは妖怪村としてまちおこしを進めています。

祖谷渓は全長10キロに及ぶ祖谷川沿いの渓谷で、秋の紅葉が美しいことで知られています。11月下旬には例年、見ごろ時期を迎え、深く切り立った谷が赤、黄、橙色に染まります。祖谷温泉は徳島県西部を代表する名湯です。

全国的な知名度はそれほど高くありませんが、徐々に近県からの観光客を集め、人気スポットに成長しています。

♦徳島県のおすすめの隠れ宿♦
渓谷の隠れ宿祖谷美人
http://iyabijin.jp/
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(この記事内の画像は公式HP<http://iyabijin.jp/>から引用しています。)