イタリアミラノでパスポートを紛失してしまい入国拒否されてからのリカバリー珍道中

カテゴリー【旅✖️神様】の記事は、様々な人の旅先で起きた奇跡の瞬間を、旅人独自の表現方法でお伝えしている記事です。この記事を読んで、できるだけ多くの人に同じような奇跡の体験をしていただきたい、そのために様々な場所へ旅に出てもらいたい、その思いで伝えています。

 

初のヨーロッパ旅行に、夫婦二人でイタリア一週間の旅に行った時の出来事です。

驚きの出来事があって、一日棒に振ってしまったのですが、その為に予定外の経験もできたというお話です。

夫婦二人ともイタリア語は全く話せませんし、初のヨーロッパ旅行という事もあって、多少緊張していたのですが、若い時から憧れていたイタリアに行くことができるという気持ちでウキウキしていました。

子供達が巣立って行ったので、今は夫婦二人で生活していますが、子供たちと生活していた時から、海外旅行には何度も行っていましたし、海外駐在経験も二度あるので、海外旅行そのものは慣れていました。

但し、ヨーロッパに行くのは夫婦共に初めての経験でしたので、わくわくでした。

一週間のツアーに申し込んで、ツアーの一員としての参加でした。

成田空港からイタリアへの直行便ではなく、トルコのイスタンブールを経由するという経路でした。

トルコ航空のイスタンブール行きの飛行機に先ず搭乗して、イスタンブールで一回降機してから、ミラノ行きのトルコ航空便に乗り換えるという行程でした。

元々空港と飛行機の両方が好きなので、成田からミラノへ直行するよりも、イスタンブールというエキゾチックな街に、トランジットとはいえ一端降りて空港の雰囲気を楽しめるというのも楽しみでした。

順調にイスタンブールに到着し、予定通りのトランジットタイムを経て、予定通り深夜にイタリアのミラノ空港に到着しました。

楽しい飛行機の旅でしたが、丸半日の空の旅で少し疲れていましたから、後はホテルにチェックインして、初のヨーロッパの夜を、すやすや眠りたいと思っていました。

ミラノ空港への到着は深夜で、ほぼ最終便に近く、イミグレーションには私たちの便の乗客しかいない状況でした。

列に並んでイミグレーションを通過しようとしていて、ハンドバッグからパスポートを探しました。

ここで事件が発生してしまったのです。

パスポートが無い!!!そんな馬鹿な!

成田でイミグレーションを通過し、イスタンブールのトランジットでもパスポートを提示してミラノ行きの飛行機に乗っているのに。ミラノのイミグレーションの前で座り込んでバッグの中を全部調べましたが、無いのです、パスポートが。

全ての乗客がイミグレーションを通過してしまい、深夜のミラノ空港のイミグレーションの前で、私だけが取り残されてしまいました。

先に通過していた夫が心配で戻って来てくれて、空港係官が夫を再び私のいる空港側に入れてくれました。

夫と二人で身の回りを全部探し、空港から搭乗して来た飛行機の内部も見てもらったのですが、どこにも私のパスポートがありません。

しびれを切らしたミラノ空港係官から、入国させる訳にはいかないので、空港の出発ロビーの照明を点けておくので、そこで一晩過ごして、明日の便で日本に戻る様にと指示されてしまったのです。

ツアーでしたから他の皆さんの事も心配でしたが、添乗員さんはツアー客とホテルに行く必要があるので空港を離れる旨言われてしまいました。ツアー会社の現地日本人サポートが明日の朝空港に来てくれる事になり、それまで仕方なく空港で一晩を明かしました。

翌日日本人サポートの方が、日本領事館の係官と共に来てくれて、日本領事館が安全な日本国民だと証明してくれて何とか入国できました。

そのままミラノの日本領事館に行って、日本に帰国する為の一次旅券を発行してもらい、何とか位イタリアでの身分の保証と、日本に帰る手立ては整いました。

しかし、ミラノ空港に着いた翌日の午後で、既にツアー本体はミラノ観光を終えて、次の目的地のベローナに着いている時刻でした。ミラノに取り残された私たちは、バス移動しているツアーを追いかけなければならなくなってしまったのです。

全くイタリア語を話せない中年日本人夫婦二人で、この日の宿泊地のヴェネチアまで移動することになったのです。

日本人サポートにミラノ中央駅からヴェネチアまでのユーロスターの切符の買い方を教わって、二人でユーロスターに乗車して、一路ヴェネチアに向かいました。

目的地に到着し、タクシーに乗り、ツアーが宿泊しているホテルに着いたのは、ミラノ空港に到着した翌日の夜の22時頃。丸一日かけて、見放されたツアーに夫婦二人でキャッチアップに成功!ほっとしてベッドにバタンきゅーでした。

これが私たちのイタリア旅行の珍道中の顛末です。

パスポートが無くなって、ミラノ空港で日本に帰れと言われた時には、絶望しましたが、何とか皆さんのおかげで、ツアーに戻る事ができました。

しかし、初のヨーロッパで、パスポートをなくして、二人で電車でツアーを追いかけられたものだと、今振り返ると自分ながらに感心してしまいます。

パスポートを無くしたからこそ、予定外にミラノ中央駅という美術館の様な駅に行けて、ユーロスターというヨーロッパ版新幹線の様な電車にも乗れて、トラブルを復旧できたので、あっぱれな旅が経験できました!